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結婚式場都道府県別登録件数ランキング
主旨
価値観の多様化が影響?結婚式場都道府県別登録件数ランキング
近年、結婚式への価値観の変化に伴い、結婚式場にも変化が訪れていることはご存知でしょうか。経済的な影響や社会情勢の影響から、結婚式を挙げない人が増えています。
今回は、全国の結婚式場の登録件数から業界の状況を考察し、どの地域に結婚式場が多いのかを都道府県別に調査しました。
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タウンページデータベースの概要
タウンページデータベース(TPDB)は、約600万件(2022年3月時点)の事業所・店舗情報が、約1,900の業種ごとに分類された著作物で、主に国産カーナビや 110 番の通信指令台で導入されている他、各事業者さまでは顧客データベースの構築などに広く活用していただいています。
新設された会社の情報や住所移転、廃業店舗情報は、毎月更新により鮮度を維持しています。
過去 30 年間のデータベースをアーカイブとして保管しており、最新のデータベースと組み合わせて比較検討できる統計情報を保有しています。https://www.ntttp-db.com/
※タウンページデータベースは NTT 東日本・NTT 西日本から委託を受けた NTT タウンページ株式会社が提供しています。
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価値観の多様化が影響?結婚式場都道府県別登録件数ランキング
近年、結婚式への価値観の変化に伴い、結婚式場にも変化が訪れていることはご存知でしょうか。
1930 年代に結婚式を執り行うための「結婚式場」が誕生しました。
その後高度経済成長期に結婚式が急速に一般化したことで、結婚式場が増えていきました。
そしてその後のバブル景気に伴ってブライダル業界はさらなる成長を遂げますが、バブルが崩壊した1990年代以降は、不況の影響を受け一気に控え目な結婚式スタイルが増えていきます。
この頃から「ジミ婚」という言葉が出てきました。
2000年以降になると、結婚式に対しての考え方や嗜好が多様化していき、人前式やリゾート挙式など新たなスタイルが登場し、式を開くにしても気心の知れた友人・知人だけの小規模な式を希望する人が増えていきました。
ブライダル業界は、前述したような人々の価値観の変化、それから人口動態に大きく影響を受けます。
厚生労働省の人口動態統計によると全国の婚姻組数推移は年々減少しており、そもそも結婚するという選択肢を取らない人や晩婚化が進んでいます。
さらに経済的な理由により、結婚式にお金をかける価値を感じられなくなったという意見も多くあります。
『結婚式ばなれ』が加速しているブライダル業界。
今回は、全国の結婚式場の登録件数から業界の状況を考察し、どの地域に結婚式場が多いのかを都道府県別に調査しました。
「結婚式場」登録件数の推移
2013年から2022年までの全国の結婚式場の登録件数の推移データをご紹介します。
出典:「タウンページデータベース」(NTT東日本・NTT西日本)NTTタウンページ株式会社調べ
全国の結婚式場の登録件数は、2013年から2019年まで毎年約150件ずつ減少しており、すでに式場の減少に歯止めが効いていない状況ではありましたが、2020年のコロナウイルスの世界的な流行を受けて、その減少スピードが加速しています。
2020年の減少数は153件で以前の減少数と変わりませんが、2021年・2022年は共に200件以上の減少を記録しました。
コロナ禍で式場の減少が加速した理由としては、緊急事態宣言などで人々の行動が制限されている中、結婚式をなかなか開催しづらい、招待しづらい雰囲気が続いていたことにあります。
少子化や晩婚化、経済的な理由の結婚式ばなれなど、式場減少の原因はすでにありました。
しかし、それに加えて、コロナウイルスの影響で、式を希望する人やすでに準備を進めている人も結婚式を開催できなくなり、結婚式場に多大な悪影響を与えました。
式そのものの中止や開催スケジュールの延期、規模を縮小しての開催など、結婚式場の運営会社にとって収益機会が失われる厳しい状況が続き、運営会社のコロナウイルス関連倒産が目立つようになりました。
2022年に入りコロナウイルス関連の規制が徐々に緩和され始めていますが、結婚式を挙げないという選択をする人が少なからずおり、コロナ禍で延期を余儀なくされた人々も必ずしも想定していた規模での式を開催するとは限りません。
式場減少の収束のためには、コロナ禍でも安心して開催できる式場づくりが重要です。
そして多様化した価値観に合わせた新たなビジネスモデルの構築が不可欠となります。
意外?!人口に対して結婚式場が多い県はあの県だった!
2020年から2022年にかけて都道府県別での結婚式場の登録件数と10万人あたりの結婚式場の件数の調査結果をご紹介します。
出典:「タウンページデータベース」(NTT東日本・NTT西日本)NTTタウンページ株式会社調べ
2022年における人口10万人あたりの結婚式場の登録件数が最も多い地域は、10万人あたり7.30件の式場がある福井県です。
続いて10万人あたり6.36件の高知県。
3位は10万人あたり6.30件の長野県となりました。
福井県に結婚式場が多いことに驚く方もいるかも知れませんが、福井県は東尋坊や三方五湖など自然を感じられる景勝地が多数ある地域で、雄大な自然を感じられる開放感のある結婚式場が多く運営されています。
福井県は3年連続で10万人あたりの登録件数ランキングで1位となっており、2位とは1件近い差がついています。
2位は高知県ですが、2020年・2021年と4位にランクインしており、2022年に急上昇した形になります。
高知県の結婚式場も毎年減少はしていますが、他県に比べると減少割合が小幅だったため順位が浮上しました。
3位の長野県は2020年に10万人あたり7.03件でランキング2位でしたが、2021年は8件の減少、2022年は7件の減少で歯止めがかからない状態ではありますが、ギリギリで3位に落ち着いた状況です。
4位の島根県は、2020年・2021年とTOP3にランキングされていましたが、高知県の浮上により押し出される形となりました。
ランキングTOP10の顔ぶれは3年間変わらずで、新たにランクインされた県はなく、いずれの県も毎年結婚式場の登録件数は横ばいか減少となっています。
【1位】福井県
福井県は、3年連続で人口10万人あたりの結婚式場の登録件数が最も多い地域となりました。
本州中部に位置し日本海に臨む福井県は、東尋坊などの景勝地が多数存在し、恐竜博物館などの観光名所もあります。
雄大な自然を感じられる開放的かつエレガントな式場が多くあります。
【2位】高知県
高知県は四国の南部に位置する県で、山・海・川に囲まれた雄大な自然を楽しめる地域です。
結婚式場の登録件数は毎年減少していますが、減少幅の小ささから、10万人あたりの結婚式場登録件数で全国TOP3にランクインしました。
【3位】長野県
長野県は避暑地として知られ、豊かな自然や新鮮な食材を楽しめ、高級リゾートなども集まる観光地域です。
結婚式場の減少幅が大きく、このまま続けばランキング圏外へ下降する可能性も十分あります。
結婚式の意識にもコロナウイルスが大きく影響
コロナウイルス感染拡大による影響で、結婚式に対する見方は大きく変化しています。
今までの結婚式といえば、昭和初期から普及してきた神前式やキリスト教式がメインとなっており、挙式と披露宴が別会場というのが当たり前の形でした。
近年では社会情勢も変化し、新たな結婚式の形として、人前式やリゾート挙式など、式のスタイルは個人の好みに合わせて多様化するようになりました。
式の多様化が進む中、家族や知人のみの小規模な式を希望する人が徐々に増えてきました。
葬儀には家族葬といった家族だけで式をおこなうスタイルがありますが、結婚式でも家族や身内だけでおこなう小規模な式が今後もさらに増えていくことでしょう。
コロナウイルス感染拡大の影響を受けた結婚式ばなれは、参列者の結婚式参加機会の減少による、結婚への憧れの場の喪失につながっています。
これは婚姻組数にも影響が出るかもしれません。
まとめ
年々減少し続けてきた結婚式場ですが、コロナ禍においてその減少幅が大きくなっています。
経済的な理由や社会情勢の影響から結婚式ばなれが進んでいましたが、コロナウイルスの影響で、ブライダル業界の今後にも影響が懸念されます。
一方、ウィズコロナを踏まえたブライダル業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を目指す明るい動きもあります。
今後のブライダル業界に注目です。
タウンページデータベースでは業界の状況を客観的に把握するための統計データを多数用意しています。
市場動向の把握やマーケティング施策の構築など、データの有効活用をご検討の際はぜひご相談ください。
2022年11月執筆
【調査概要】
都道府県別 人口約10万人に対する「結婚式場」の登録件数分布及び年別の推移を掲載しています。
■対象期間と抽出方法:2020年・2021年・2022年の各4月時点で、タウンページデータベースの業種分類「結婚式場」に登録されている件数を集計し算出。
※1人当たりの登録件数は、小数点以下数桁になるため10万人換算をしています。
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https://www.ntttp-db.com/